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CONTENTS

公開質問状(神奈川県警察 その2)


 神奈川県警察本部長に対し、神奈川県警察横浜南署における告発状の受領拒否について、公開質問状を送付しました。

 当ページにおいて質問および回答の内容(回答なき場合はその旨)を公開します。



令和元年6月24日
 当方から神奈川県警察本部長に質問状を送付。


============== 質問状文面 ==============

公開質問状
(神奈川県警察横浜南警察署の告発状受領拒否について)

令和元年6月24日

神奈川県警察本部長 殿


651-2242
兵庫県神戸市西区井吹台東町6丁目27番地の224
センチュリー行政書士・社労士事務所
         代表 井上善博
      電話・FAX:078-965-6275


1 質問の趣旨

 神奈川県警察横浜南警察署の下記所為は,
  犯罪捜査規範63条1項,
  裁判例(平成21年6月23日福岡高裁判決),
  平成15年4月1日付通達甲(副監.刑.2.資)第15号,
  平成13年4月13日付警察庁丙人発第115号
等に照らし,明らかに不当と思われるので,神奈川県警察本部長の見解をご回答願いたく,質問をおこなうものである。

 なお,本件における神奈川県警察横浜南警察署の一連の言動から,当方における神奈川県警察への信用が皆無であること,また,本件は極めて公共性の高い,公共の利害にかかる案件であることから,公益性を図る目的のため,当該質問は公開質問の形式によるものとし,当該質問のやりとりの内容(回答なき場合はその旨)をインターネットにおいて,
     ウェブサイト
     http://century-office.asia/koukai_situmonjyou_kanagawakenkei02.html
     ブログサイト
     https://plaza.rakuten.co.jp/koukaisitumon36/
にて公開するものとする。

※当質問状に対する回答は,本書面到達後1ヶ月以内におこなわれることを求めることとする。



2 質問の原因および内容

(1)
 平成31年2月25日から令和元年6月3日にかけて合計5回にわたり,横浜南警察署員の「M」および「S」その他職員らは,平成28年3月13日に発生した未成年者誘拐事件を告発するために告発状を提出しようとした「A」氏に対し,不当に当該告発状の受理を拒んだものである。

(2)
 また,「A」氏が上記2(1)の告発をおこなう中で,横浜南警察署員「M」は被告発人の親族に対して「A」氏の動向状況を無断で開示し,当該親族を介して被告発人に「A」氏の行動情報が伝わる事態を生じせしめたのみならず,当該親族の虚偽の主張を援用し,寧ろ「A」氏を被疑者として捜査するなどと脅迫することにより,告発を断念させるように画策したものである。

(3)
 そこで質問者は,神奈川県警察本部長に対し,次の事項について質問する。

@
 下記「3 経緯」および「4 当方の見解」の内容をご確認いただいた上で,平成31年2月25日から令和元年6月3日にかけて合計5回にわたり,「A」氏が提出しようとした告発状を横浜南警察署が受領拒否した事実について,正当と考えるか否か

A
 上記2(3)@の回答について,もし「正当」と考える場合には,その合理的および法的な根拠は何か

B
 下記「3 経緯」および「4 当方の見解」の内容をご確認いただいた上で,横浜南警察署員「M」が被告発人の親族に対して「A」氏の動向状況を無断で開示し,当該親族を介して被告発人に「A」氏の行動情報が伝わる事態を生じせしめたのみならず,当該親族の虚偽の主張を援用し,寧ろ「A」氏を被疑者として捜査するなどと脅迫することにより,告発を断念させるように画策した行為について,正当と考えるか否か

C
 上記2(3)Bの回答について,もし「正当」と考える場合には,その合理的および法的な根拠は何か




3 経緯

(1)
 平成27年上旬頃から「A」氏の妻が不貞行為の上で家庭を軽視する態度を強めた。

(2)
 このために,平成28年3月10日,これを「A」氏が問いただそうとした際に妻の腕を強く掴んだところ,腕に内出血の跡を残す結果となった。

(3)
 平成28年3月13日,横浜南警察署の警察官が「A」氏宅を訪れ,
「家庭内暴力がおこなわれているとの通報を受けた」
との旨を告げ,「A」氏は横浜南警察署に連行された。

(4)
 「A」氏が事情聴取を終えて帰宅すると,「A」氏の妻が,「A」氏と共同で監護している未成年者の子2名を「A」氏に同意なく連れ去り,行方をくらませていた。

(5)
 平成17年12月6日の最高裁判決においては,
「共同親権者の一方が,共に監護している元から親権者の同意なく連れ去った場合にも,共同親権者の一方が他方の現に監護している親権者の元から連れ去った場合にも,略取・誘拐罪が成立する」
との判旨が示されていることから,平成31年2月25日,「A」氏は本件連れ去り行為を誘拐罪として,神奈川県警察横浜南警察署に告発状を提出した。

(6)
 しかし,平成31年3月6日,横浜南警察署員から「A」氏に対して電話連絡により,
「疎明資料が足りない」
との理由で告発状の受理を拒否された。
 これに対し,「A」氏が,「具体的にどういう資料が足りないのか」との旨を尋ねたところ,当該職員は,
「一方の当事者に肩入れする訳にいかないので,具体的に何が足りないかは言えない」
と告げて教示を拒んだ。

(7)
 平成31年3月16日,「A」氏は再度,横浜南警察署に告発状を提出したが,これに対する回答は一切なかった。

(8)
 そのため,平成31年3月30日に「A」氏は改めて横浜南警察署に告発状を提出したところ,その場で対応した刑事課職員が,
「母親による子供の連れ去りは犯罪の構成要件を満たさない」
と述べて,告発状の受理を拒否した。

(9)
 平成31年4月25日,「A」氏は再度,横浜南警察署に告発状を提出した。

(10)
 これに対し,平成31年4月26日,横浜南警察署の刑事課長「M」から電話連絡があり,
「疎明資料が足りない」
「義母によれば寧ろ告発人が子供達を虐待していたと聞いた」
「本件の告発をするのであれば,告発人自身を虐待の被疑者として捜査することになる」
「略取・誘拐罪の構成要件を満たさない」
などと告げ,告発の受理を拒否した。
 また,「M」は「A」氏に一切の断りもなく勝手に「A」氏の妻の母親に事情を説明した上で話を聞いた為,「A」氏の告発の動きが「A」氏の妻に露見してしまい,後日離婚訴訟において妻側が「A」氏を攻撃する材料に使われることとなった。

(11)
 令和元年6月3日,「A」氏は再度,横浜南警察署に告発状を提出した。
 これに対し,対応した刑事課長「S」は,
「子供の連れ去りはDVに対する緊急避難であり違法性阻却事由に該当する」
と述べ,刑法上の犯罪行為に当たらない旨を告げた。
 「A」氏が,「暴力行為があったのは平成28年3月10日であり,連れ去りはその3日後で,刑法上の緊急避難の要件を満たさない」との旨を抗弁したところ,「S」は,
「緊急避難云々は関係無い。平成28年3月13日の警察の対応は警察法第2条に基づく適正なものであり,連れ去りの告発を受理すると警察の対応に問題があったと認めることになるので,神奈川県警としては本件は受理しないことが決定している。よって本件については今後の問い合わせ等には一切対応しない」
と告げ,あくまで告発の受理を拒否した。

(12)
 令和元年6月21日、「A」氏は神奈川県公安委員会に対し、これら横浜南署の対応について苦情申出書を提出した。



4 当方の見解 

 横浜南警察署員らは,

(1)
「疎明資料が足りない」

(2)
「母親による子供の連れ去りは犯罪の構成要件を満たさない」

(3)
「子供の連れ去りはDVに対する緊急避難であり違法性阻却事由に該当する」

(4)
「平成28年3月13日の警察の対応は警察法第2条に基づく適正なものであり,連れ去りの告発を受理すると警察の対応に問題があったと認めることになるので,神奈川県警としては本件は受理しないことが決定している」


との旨を理由に,告発状の受理を拒否したものである。

 しかし,

(1)については,
 告発に当たっては疎明資料の提出は必ずしも必要は無く,疎明資料の提出がないことのみを理由に告発の受理を拒むことは到底許されるものではない。
 告訴人・告発人が所持する提出可能な資料があれば,その提出を求めることは特に問題ないが,「提出なき場合は受理しなくてもよい」という理屈は到底成り立たず,ましてや告発人が「どのような資料が必要なのか」を尋ねても教示しない状態で,「疎明資料が足りない」などの理由により告発の受理を拒むなどはもってのほかである。

 そもそも,捜査照会などの権限を持たない一般人たる告発人に,立件に必要な証拠をすべて用意させようとすること自体が不当な要求であり,本来,これらの証拠は告発受理後に捜査機関たる警察が捜査により入手すべきものである。

 したがって,横浜南警察署員の当該主張は失当である。


(2)については,
 上記3(5)のとおり,平成17年12月6日の最高裁判決においては,
「共同親権者の一方が,共に監護している元から親権者の同意なく連れ去った場合にも,共同親権者の一方が他方の現に監護している親権者の元から連れ去った場合にも,略取・誘拐罪が成立する」
との判旨が示されていることから,たとえ親権者であっても,共同親権者である「A」氏の同意なく連れ去った行為は刑法上の誘拐罪に該当する。

 したがって,横浜南警察署員の当該主張は失当である。


(3)については,
 上記3(11)の「A」氏の主張のとおり,緊急避難が成立するためには,避難すべき行為の発生時期と接着した時期に避難行動がおこなわれることが必要であるところ,本件連れ去り行為は時間的に接着しておらず,緊急避難が成立する状況とは到底認められない。
 また,その直後に横浜南警察署刑事課長「S」自身が,
「緊急避難云々は関係無い」
と述べた上で,受理を拒む本当の理由は,平成28年3月13日の横浜南警察署の行為を正当化するためのものであることを告げていることから,横浜南警察署が緊急避難を理由に受理を拒否しているものではないことが認められる。

 したがって,横浜南警察署員の当該主張は失当である。
 

(4)については,
 平成28年3月13日の横浜南署の対応が実際に適切なものであれば,連れ去りの告発を受理して処理することに何ら問題は無いはずである。問題が生じるのは,平成28年3月13日の横浜南署の対応が不適切なものであって,本件連れ去りに横浜南署が手を貸した場合の話であり,(4)の横浜南警察署員の主張はこれを裏付けるものである。
 したがって,(4)の主張は横浜南署の不手際を認めたくないがために本件告発の受理をおこなわないということにほかならないものであり,斯様な理由で告発の受理を拒むなどは,およそ警察組織として論外の行動である。
 
 したがって,横浜南警察署員の当該主張は失当である。



5 まとめ

 平成21年6月23日福岡高裁判決においては,
「告訴を受けた司法警察員は,原則としてこれを受理する義務があるものと解される」
と判示しており,これは告発においても同様と解される。さらに,平成15年4月1日付通達甲(副監.刑.2.資)第15号は,告発について,
「処罰を求める意思表示がないもの,犯罪事実が特定されていないもの,公訴時効が成立しているもの等でない限り,受理すること」
との旨を明示しており,よほど告発の体をなさないような支離滅裂な告発でない限り,警察は告発の受理を拒むことができないはずである。
 上記4のとおり,横浜南警察署員らによる本件告発状の受領拒否は,福岡高裁平成21年6月23日判決および犯罪捜査規範63条1項並びに平成15年4月1日付通達甲(副監.刑.2.資)第15号等に照らし,明らかに不当なものである。
 合理性のない主張を繰り返し,頑ななまでに告発状の受理を拒む横浜南警察署員らの態度は,上記3(11)の刑事課長「S」の言葉に認められるように,「平成28年3月13日の横浜南警察署の処理が不適切であったことを隠蔽するためのもの」であり,さらには「自分たちの仕事を増やしたくない」という職務怠慢によるものと考えるのが自然であって,税金により俸給を得ている公務員として,あってはならない行為と言える。

 以上の通り,横浜南警察署員の本件における対応は明らかに不当であり,横浜南警察署は告発人の告発状を受理する義務がある。
 ついては,本質問状により,神奈川県警察本部長の見解を上記2(3)のとおり求めるものである。



以  上


令和元年7月1日
 神奈川県警横浜南署から電話連絡あり

 令和元年7月1日、神奈川県警横浜南署から電話連絡があり、

「県警本部から質問状について連絡があり、横浜南署の案件なので当署で対応することとなった」

「本件については、被害者のA氏が公安委員会に苦情申出書を提出しているとのことであり、これについては正式に回答するが、質問状については回答はしない」


とのこと。

 当方が、

「回答しない理由は何か」

と尋ねたところ、

「回答しない理由も含めて回答しない」

とのこと。

 当方が、

「今回伺った横浜南署の方針を公開質問ページに追記の上、当該横浜南署の対応について当方としての見解を記載するので、ご了承願いたい」

と伝えたところ、

「了承するとは言えないが、そちらの考えは伺った」

とのこと。



【当方の見解】

 本件質問状においては、神奈川県警察横浜南署による告発状不受理行為が不当である旨を、合理的理由を示して指摘していることから、
もし、神奈川県警察横浜南署が本件告発状不受理行為を正当と考えるならば、当然、なんらかの反論により自分たちの正当性を示そうとするはずである

 
にもかかわらず、回答をおこなわないのは「本件行為が正当であることを合理的に説明できない」からであり、いうなれば神奈川県警察横浜南署の行為の非を認めたことに他ならない

 すなわち、本件については、

「神奈川県警察横浜南署の非を認めざるをえない内容であるものの、神奈川県警察の体面上、安易に非を認める回答をおこなうことがはばかられ、かといって正当化する合理的理由も見つからず、やむを得ず “回答をしない” という選択肢を選んだ」

と解釈するのが自然である。

 しかし、もしこのまま神奈川県警察が本件告発状受領拒否を放置するならば、
それはいうなれば、「不祥事のもみ消し」にほかならず、到底看過できるものではない。


【今後の方針】

 当事務所が告発人となって本件を告発することを検討中。

 その上で、当事務所による告発も受理しない場合は、正式に裁判所に提訴することとしたい。


【参考】
 

 同じ警察でも、都道府県警察の中には斯様な不祥事に対して警察本部が適切な対応をおこなっているところもある。
 
 
埼玉県警に対する公開質問状(川越警察署における告訴受理拒否事案について)
  ウェブサイト:http://century-office.asia/koukai_situmonjyou_saitamakenkei.html
  ブログサイト:http://plaza.rakuten.co.jp/officecentury04/

 埼玉県警に対する公開質問状(浦和警察署における告訴受理拒否事案について)
  ウェブサイト:http://century-office.asia/koukai_situmonjyou_saitamakenkei02.html
  ブログサイト:http://plaza.rakuten.co.jp/koukaishitumon05/

 
奈良県警に対する公開質問状(奈良警察署の告発状受領拒否事案について)
 ウェブサイト:http://century-office.asia/koukai_situmonjyou_narakenkei.html
 ブログサイト:https://plaza.rakuten.co.jp/koukaisitumon25/

 決して、日本の警察すべてが腐敗しているわけではなく、組織として監査・監督機能が適正に機能している警察も存在する。
 

令和元年7月19日
 当事務所が告発人となって「A」氏の案件を告発することとし、神奈川県警横浜南署に架電。

 本件「A」氏の案件について、当事務所が告発人となって告発することとし、管轄である横浜南警察署に告発状を持参するアポイントを取るため、令和元年7月19日に横浜南署に架電。

 対応した署員に対して事情を話し、アポを取ろうとしたところ、「A」氏の名前を聞くなり、

「上司に代わる」

とのことで、上席の者が代わり、

「この件は本人に何度も説明しているので、行政書士の先生に来てもらっても、結局、同じことの繰り返しになる」

とのこと。

 これに対して当方が、

「その『同じこと』を当方に対してもう一度言ってもらえれば、当方がその内容を吟味して対応するので、一度、面会してほしい」

と伝えたところ、

「対応できるか否かを署内で検討するので、改めて連絡する」

とのこと。


【今後の方針】

 ひとまず横浜南署からの回答を待つこととしたい。


令和元年7月29日
 横浜南署から電話連絡あり。


 令和元年7月29日、横浜南署「S」係長から電話連絡があり、

「署内で検討した結果、対応は致しかねるとの結論に至った」

とのこと。当方が、理由を尋ねると、

「既に、本人には何度も説明しているため」

とのこと。これに対し、当方が、

「今回は本人ではなく、当方が告発人となって告発するものであり、今回、告発人である私は直接の説明を一切受けていない。告発人に一切説明することなく、面会を断るとはどういうことか」

「当方の告発を受理しない法的根拠は何か」


と尋ねたところ、「S」係長は、

「そちらが告発人となって告発することは知らなかった。確認するので、しばらく待ってほしい」

として、電話を保留。

 その後、再び電話口に「S」係長が出て、

「受理できない理由は、『犯罪とは認められないため』である」

とのこと。当方が、

「何をもって犯罪とは認められないのか」

と尋ねたところ、

「本件は『緊急避難』であり、犯罪が成立しない」

とのこと。当方が,

「緊急避難とは避難すべき危機と避難行為とが接着した時期にあることが要件のはずだが、本件の場合はその要件を満たしておらず、緊急避難とは言えないのではないか」

と尋ねたところ、

「いわゆる法律用語の『緊急避難』ではなく、『緊急に避難した方が良い』という意味である」

とのこと。

 そうであれば、違法性阻却事由にはならず、本件が「犯罪が成立しない」とする根拠になり得ないことになるが、
会話からは当該判断が「S」氏の判断によるものではなく、上席の者の判断を伝えているだけと考えられ、「S」氏が上席から「とにかく面会や受理は断れ」との指示を受けて事務的に対応しているだけと考えられたため、これ以上「S」氏とのやり取りを続けても不毛と考え、電話を終了した。


【今後の方針】

 アポなしで横浜南署に告発状提出に赴くこととしたい。


令和元年8月1日
 横浜南署に赴き、告発状の提出を求めた。


 令和元年8月1日、被害者の「A」氏と共に、横浜南署を訪ね、当方が告発人として告発状の提出を求めた。

 これに対し、対応した一課女性職員が、

「現在、一課で対応できる職員がいない」

とのこと。当方が、

「では、待たせていただく」

と伝えたところ、

「待ってもらっても、今日は誰も対応できない」

とのこと。当方が、

「一課で対応できる者が、1日中誰一人いないというのは解せない」

と述べたが、「誰も対応できない」の一点張りで埒が明かず。

 ひとまず、告発状のコピーだけでも預かって目を通しておいてほしい旨を告げて、コピーを預けた。


 その後、ただちに「A」氏と共に神奈川県警本部に赴き、本部に対して告発状を提出したい旨を告げたところ、対応した本部職員が、

「所轄署で受理しないことを決めたのであれば、本部がただちに受理することは難しい」

とのこと。これに対し「A」氏が、

「そもそも所轄署の判断自体がおかしい」

と述べ、横浜南署の主張の不整合性を説明。

 当方が、

「これを聞いて、横浜南署の判断を正当と考えるか、不当と考えるか、神奈川県警本部としての判断を伺いたい」

と述べたところ、対応した本部職員は、

「横浜南署に確認を取り、説明を受けた上で判断したい」

とのこと。当方が、

「ひとまず、そうしていただき、あくまで『神奈川県警本部』として本件にかかる『A』氏および当方の告発についての判断を、後日、『A』氏宛にご回答願いたい」

旨を要請、了解を得た。



令和元年8月2日
 神奈川県警本部から被害者「A」氏宛に連絡あり


 令和元年8月2日、被害者「A」氏から当方宛に連絡があり、

「本日、神奈川県警本部から連絡があり、『横浜南署も交えて本件について調査したところ、犯罪成立の余地ありと判断したため、横浜南署に対して告発受理および捜査の開始を指導した』とのことであった」

とのこと。



【当方の見解】

 今後、横浜南署が本部の指示通り、適切な対応をおこなうか否かを見守ることとしたい。

 ひとまずは、神奈川県警本部においては、本件事案に関し「犯罪成立の余地あり」との判断を下して頂いたものであり、また、横浜南署に対して告発の受理および捜査の開始の指導がなされたもので、斯様な適切な対応をいただいた神奈川県警本部の関係者の方々に感謝したい。



令和元年8月19日
 当方宛に被害者「A」氏から連絡あり。
 横浜南署は本部の指示に従わない旨を述べているとのこと。


 令和元年8月19日、当方宛に「A」氏から連絡があり、

「未だに横浜南署から本件について一切連絡が無いので、電話をしたところ、対応した刑事課職員は『本部から告発受理の指導があったことは認めるが、横浜南署としては当該事案に犯罪性が無かったとする判断に変わりは無いので、告発は受理できない』と告げたため、苦言を述べてしばらくやり取りを続けた末、ようやく『本件については署長も交えて再検討した上で改めて回答するので2日待って欲しい』と言われた」

とのこと。


令和元年8月22日
 当方宛に被害者「A」氏から連絡あり。
 横浜南署が本件にかかる「A」氏の告発を正式に受理するとのこと


 令和元年8月22日、当方宛に「A」氏から連絡があり、

「先程、横浜南署から電話があり、私の告発を受理して捜査を進めていくと告げられた」

とのこと。


令和元年8月27日
 当方宛に被害者「A」氏から連絡あり。
 横浜南署において正式に告発の受理がなされたとのこと

 令和元年8月27日、当方宛に「A」氏から連絡があり、

「本件告発について、今回正式に受理されることとなり、受理番号も発行された」

とのこと。


令和元年12月2日
 当方宛に被害者「A」氏から連絡あり。
 神奈川県公安委員会への苦情申し出について、同公安委員会から回答がきたとのこと。


 令和元年12月2日、当方宛に被害者「A」氏から連絡があり、

「横浜南署の告発状不受理の不当性について令和元年6月21日に神奈川県公安委員会におこなった苦情申し出の回答がなされた」

「これによると、『最初になされた告発状では、犯罪の特定が困難であり、また処罰の意思表示が明確でないことから、その旨をA氏に説明したところ、その後、内容を補正した上で告訴状が提出されたことから、当該告訴状を受理している。これらの職務執行は適切であると認められた』とのことであった」

「最終的に告訴が受理されたことをもって、当時の対応に問題が無かったと回答してくるであろうことは想定していたが、その説明がわずか3行、しかも『処罰を求める意思表示も明確ではない』等と言うのは虚偽主張以外の何物でもなく、不誠実極まりない対応と考えている」


とのこと。


【当方の見解】

 神奈川県公安委員会の処理は、「最終的に告訴が受理された」ことをもって、「無罪判決ありき」を前提にした調査である感が否めないもので、A氏はあくまで「最初に提出した告発状が受理されなかったこと」について苦情を申し出ているのであるから、公安委員会は後日相当期間後に受理されたか否かではなく「最初になぜ受理を拒んだのか」を追及すべきであると考える。

 ちなみに、横浜南署が最初に受理を拒んだ理由は、質問状の「3 経緯」に記載のとおり、


「疎明資料が足りない」

「具体的に何が足りないかは言えない」

「母親による子供の連れ去りは犯罪の構成要件を満たさない」

「子供の連れ去りはDVに対する緊急避難であり違法性阻却事由に該当する」


などであり、公安委員会の回答書にあるように、「犯罪の特定が困難であり、また処罰の意思表示が明確でないことから、その旨をA氏に説明した」などという事実は存在しない。

 また、告訴状には明確に処罰を求める文言が記載されており、「処罰の意思表示が明確でない」との主張は、明らかに事実と異なるものである。

 これらから、神奈川県公安委員会は、「神奈川県警が公安委員会に対して回答した調査報告書をそのまま鵜呑みにし、内容の真偽を調べることなく、その内容をそのままA氏に回答したもので、事実がどうであるかの調査は一切おこなっていない」ものと考えられる。

 この状況は、例えて言うなら「刑事事件の判決を被告人自らが下す」ようなものであり、当然、無罪判決が下される茶番と言えるもので、こと、神奈川県においては「公安委員会による警察に対する管理機能」は全く機能しておらず、警察法第79条で定められた「警察の不当な行為に関して公安委員会に苦情を申し出る制度」は完全に形骸化しているものと考えられる。



【今後の方針】

 ひとまず、受理された告訴について捜査状況を見守りつつ、あまりに捜査が怠慢なようであれば、改めて対応を検討したい。




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